蓮華寺池公園意外に知らない蓮華寺池の歴史
~④蓮華寺池で砲術訓練?!~

19世紀に入り、日本の近海にたびたび異国船が出没するようになると、幕府は諸藩に軍備を整えるよう指令を出しました。このあたりを治めていた田中藩でも、鉄砲や大筒を多数用意して軍備の拡充と近代化を図るようになり、さらには砲術の実践力を養うために、蓮華寺池や瀬戸川の河原などで鉄砲や大筒の試射訓練を行ったそうです。現在の静かな公園の様子からは想像がつきませんが、記録によると約13kgの弾丸を発射できる大筒1門と約1.1kgの野戦砲2門を、当時あった蓮花寺の境内から池を越えて発射し、山に設置した標的に見事に命中させたとあり、池の付近からは訓練に用いた砲弾も発見されています。(見つかった砲弾は「藤枝市郷土博物館」で展示されています)

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日本が高度成長期を迎えた昭和40年代には、宅地化や工場進出などの開発の波が蓮華寺池周辺にも迫っていましたが、池と周辺の自然を守るため、市は昭和48年8月に蓮華寺池とその周辺の山々を含めた約28haのエリアを公園とすることを決定し、公園としての整備が開始されました。
今では、子どもたちの賑やかな笑顔に溢れ、たくさんの方に憩いの場として親しまれている「蓮華寺池公園」も、その歴史を紐解くと、意外な事実がたくさん溢れています。園内にある郷土博物館では、蓮華寺池のジオラマや砲術訓練に使用された砲弾などが展示されて、その歴史を学ぶことができます。歴史を学ぶことで、園内の見え方、楽しみ方がまたひとつ変わってくるはず。散策と併せて郷土博物館にもぜひお立ち寄りくださいね!

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