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意外に知らない蓮華寺池の歴史
~③江戸時代の蓮華寺池~

江戸時代初期に造られた「蓮華寺池」は、江戸時代後期に活躍した浮世絵画家・蘭学者の司馬江漢が記した書物「江漢西遊日記」の中にも登場しています。この書物は、江漢が1788年に江戸から九州を経て再び江戸に戻る旅をした際の様子を記したもので、旅の途中に藤枝宿白子町の造り酒屋の大塚家に滞在し、もてなしを受けた折に、「蓮華寺池」の堤に上って酒やお茶、菓子などを取り寄せて楽しんだとしています。今から200年以上前の蓮華寺池も、人々の行楽の地として親しまれていたことが伺えます。
また、島田宿の文人・桑原藤泰は書物「駿河記」の中で、1811年頃の蓮華寺池の様子を「周囲の長さは数十町(1町=約109m)で、6~7月にかけて蓮の赤い花が高く伸び、蓮の根を掘り出しては宿場で売っていた、冬場は雁や鴨が多く集まり、鯉や鮒も生息していた」と記しています。
蓮華寺池は、田畑を潤すだけでなく、植物を育て、生き物を育む池として、また人々が集う場所として、今も昔も多くの役割を担っていたようです。

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昭和30年頃のボート乗り場の様子

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