蓮華寺池公園意外に知らない蓮華寺池の歴史
~①池の誕生秘話~

池と周囲の山々が織り成す自然や景観の美しさが人気の「蓮華寺池公園」。特に、公園の中心となっている周囲約1.5km、広さ4.8haの大きな池は、古くからそこにあるかのような存在感を放っていますが、実はこの池は、今から400余年前に人の手によって造られた人工池なのです。当時、付近の村々では、瀬戸川から水を引いて農業を行っていましたが、用水の末端部に位置する五十海・市部村は水の確保に大変苦慮していました。二つの村は農業用水を確保するため、現在の公園周辺を村域としていた若王子村と共同で、慶長15(1610)年から3年の歳月をかけて、若王子村の一部の田畑をつぶして堤を築き、ため池を築造しました。この「ため池」が現在の『蓮華寺池』です。

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池にはハスが多く生えており、初めのころは「蓮池」と呼ばれていたようです。また、池の奥まったところには古くから蓮池山蓮花寺というお寺があり、いつしか「蓮花寺ため池」や「蓮花寺池」と呼ばれるようになり、明治以降になって現在の「蓮華寺池」の名前が定着しました。名前の由来になった「蓮花寺」はすでに廃寺となり現存していませんが、お寺の名残のお地蔵様が今も公園の東側の園路沿いに祀られています。

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