朝比奈エリア玉取伝説と丸い石の謎?!

朝比奈エリアの北部にある「玉取地区」には、地名の由来となったと言われる伝説が伝えられています。
“今から遠い昔の話、焼津を含むこの地方を大津波が襲い、入江から岡部の谷にまで津波が逆流したという。この大津波で、沿岸近くにあった焼津神社の神殿は壊れ、ご神体として祀られていた玉もどこかへ流れて消えてしまったが、岡部からさらに山深く入った朝比奈川の上流にあるこの地(現在の玉取地区)に流れ着き、里人に拾われた。拾われたこの玉は、地元の小さな寺に納められたが、その後、ご神体であるからというので、寺とは別に神社を建て、玉取神社と呼んであがめたてまつった。このことから、この付近は「玉取(たまとり)」と名付けられた”というもの。

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写真:宝玉が祀られていると伝わる神明神社(玉取神社)

また、一説では、“焼津神社のご神体の宝玉を、何かの理由で秘かにどこかに隠さなければならなくなり、岡部の山奥に移したが、後に再び焼津神社に戻そうとしたところ、朝比奈の里人はこれを返そうとしなかった。そのため、焼津の海辺の人々は「玉を取られた」と言い張り、以後、山の奥の里を「玉取(たまとり)」と呼ぶようになった”ともいわれています。焼津神社に祀られていた宝玉は、日本武尊が東国征伐の際に持っていた火石と水石といわれ、水石は水の霊を鎮める玉として洪水をしずめるために、たびたび氾濫する朝比奈川の上流に祀って水害を防ごうとしたのではないかともいわれています。
そんな伝説が伝わる玉取地区の沢からは、美しい球形をした石が見つかっていて、その中でも最も大きな丸石は「たまゆら様」と呼ばれ、活性化施設たまゆらの入口に大切に飾られています。

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古くから丸い玉や石と不思議なつながりのある「玉取地区」。のどかでゆったりとした時間が流れ、訪れればなんとなく心もまあるくなるような気がします。

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